CAT'S EYE(猫の視点)

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memorandum



今日、友人とICCでDumb Typeのmemorandum
という作品を観た。

人は目の前に散りばめられたフラグメントを見ると、
無意識のうちにそれらを思考の中で秩序立てて
一定の文脈を探そうとしてしまうのだろうかと思う。
たとえば夜空に散らばる星々の中に星座を見いだすように。

爆音とともにフラッシュバックのように移り変わる映像。
右から左へと高速で流れ続ける数列。
メモ帳に殴り書きされる言葉、部屋のレイアウト。
しかし次の瞬間にそれらは破り捨てられ、
ただの紙くずとなる。

それらを目で追いながら、いかに自分の脳が事物に
法則性や秩序を見いだす習慣を身につけてしまったか
を思い知らされる。

メモ、ランダム、記憶。
今の自分のアイデンティティや世界を構成しているのは、
それまでの人生と我々が思いこんでいるものの連続的な
過去の記憶だ。

たぶん私達は無意識の内に事物と事物の間に
言葉という境界を挟み込み、意味を見いだそうとする。
バラバラのピースを編集し、ひとつの文脈を作り上げ、
意識の鏡が映し出す風景を世界と思いこみ安住する。
そうすることで、安心しようとするのだ。

しかし、あえて今、それらを疑ってみる。

見ようとしていないだけで、本当は知っているはずだ。
いかに記憶や認識というものがいい加減なものなのか。
肩を並べる私とあなたが見ている風景が驚くほど違うことを。

事物と事物の境界を溶かし、意味の枠を取り払ってみる。
すると新しい世界が見えないだろうか。


次々と作り上げられては破壊されていく文脈は、
見ていて清々しくすらあった。

それは、自分で作り上げた意味という呪縛の中、
予定調和的に見続けている世界を、私の無意識が
ほんの少し息苦しく感じていたからかもしれない。
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by mikeneko301 | 2010-06-20 23:01 | 本・音楽・アートなど

Christophe Goze


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Christophe Goze はフランスのギタリストで、ジャンルで言うと
フュージョン×エレクトロニカ×トライバルといったところ。
でもHIP HOPとジャズを組み合わせたり、色々と実験的なサウンド
造りをしていることもあて、なかなか区分分けが難しいアーティスト
ですが、私が一番好きなアーティストでもあります。

初めて聴いたのは、2003年のミラノコレクションの音源を聴いて
いたとき。シタールとギターの絡みとパーカッションがあまりに
格好良くて一発でとりこになってしまったのでした。

その曲がこれ。「Mañana」



以来、時々イベントでDJするときは必ずと言っていいほどかけています。
そして問い合わせ率も高い(笑)。すごくいいのに国内で知られていない
アーティストって多いです。だからこそ、探したりコアな音楽好きと
情報交換をする楽しみもあるのだけど。

Christophe Gozeは、BAR DE LUNEというUKのレーベルから何枚か
アルバムを出しています。このレーベルはワールドミュージックと
エレクトロニカを融合させたchill系のサウンドをたくさん出しているので、
そういう系統が好きな人には特にお勧めです。
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by mikeneko301 | 2010-06-02 20:36 | 本・音楽・アートなど

象形文字と狼の夢

先月だったか、北米の原住民に伝わる、
石に刻まれた象形文字についての夢を見た。
そもそも先月にこの夢を見たから、
最近久しぶりに先住民関係の資料を引っ張り出したわけで。。。

現実では、象形文字の内容は未だ全てが明らかにされたわけではないが、夢の中ではそれらの一つひとつが戯曲になっているという設定。
戯曲は、あらゆる年代や立場に応じたものが叙事詩のように描かれていて、それぞれにふさわしい立場の者が、しかるべき時に触れることになっている。たとえば妊婦のための戯曲に壮年期の男が触れることはない。同じ女が年老いた時も然りである。

夢の中で私は象形文字が刻まれた岩盤の一つをそっと撫でる。

すると物語が私の意識の中に流れ込んでくる。



私は森に棲む一匹の狼だ。
かつては多くの兄弟同朋と共に暮らしていたこともあったが、
同朋たちはすでに皆遠くへと旅立ってしまった。
あの星空の彼方へと旅立って行ったものもいる(※)。
再び会うことはないだろう。

(※夢の中でその言い回しは「死」を意味することになっている)

耐えがたいほどの孤独感で私の胸は張り裂けそうだ。
しかし獣である身では泣くこともできない。
そのやるせない叫びが喉を震わせて夜空に、森にこだまする。

するとどうだろう。
姿こそは見えないが、同じような遠吠えが木々の向こうから、
かすかなれど、あの山の向こうからも聞こえてくる。

皆それぞれの孤独の中を生きている。
私と彼ら、あるいは彼ら同士が同朋となることはない。
故に遠吠えを聞きあったところで孤独感が癒されることはないのだ。

そこに年老いた山猫がやってきた。
言葉は通じないが土地勘があることから察すると
彼女はかつてここに棲んでいたことがあったらしい。

私は狼だ。
そして腹を空かせている。
自然の摂理に従うなら彼女を捕って食べるべきなのだろう。

弱って横たわる彼女の毛を繕いながら思う。

しかしたとえ摂理に背こうとも、
たとえ一方的な想いだとしても、
私は彼女の友人として彼女が永遠に眼を閉じ、
土へと還るのを見守りたいと思うのだった。
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by mikeneko301 | 2010-06-02 20:30



日々の雑感や妄想とか。